設立主旨  
 
特定非営利活動法人 EnVision環境保全事務所
設立趣旨書
〜空間・時間・人・情報をつなぐために〜

EnVision(エンビジョン)は、自然環境についての新しい技術開発や政策提言を通じて自然環境の保全に役立つことを目的として、1997年に任意団体としてスタートしました。これまでに主として北海道や環境省などの野生動物保護管理に関わる調査・研究およびデータベース作成業務などに携わり、地域の自然環境行政に貢献して参りました。(別紙 活動実績)
EnVision(エンビジョン)とは、”En”vironment(環境)と”Vision”(展望)を掛け合わせた造語で、「環境について新しい展望を切り開き、提案する」、という私たちの意志を表しています。そしてその活動を通じて自然と人間の良好な関係を築いていきたいという願いを込めてきました。

近年、地球温暖化や生物多様性の減少に代表される環境問題は、国際レベルから地域レベルに及ぶ数々の取り組みにもかかわらず、事態の深刻さや閉塞感が増してきています。この原因としては、地域と世界の空間的スケールの差、人間の寿命と環境変化の時間的スケールの差、組織間の意識の差、環境に対する人々の価値観あるいは情報量の差など、多様な差異(ギャップ)の存在があげられます。私たちの社会はこれらの問題に対応できるほど十分には成熟しておらず、既成の行政枠のみでは様々な場面でこうしたギャップを埋めることへの限界を感じることが多くなってきています。

こうした環境をめぐる社会情勢の変化、特に多様なギャップに対応すべく、私たちはまず、環境問題の解決を阻む様々なギャップを埋める、即ち「つなぐ」ことから始めたいと考えています。多様な主体や情報をつなぐ第三者的役割を担うものとして、利益主義や既成組織の枠を越えて施策を提言できる組織を作ることであり、これによって、行政、研究者、企業および市民が有機的に結びつき、各々の役割を効果的に果たすことができると期待されます。こうした活動は今までの任意団体の枠組みでは対応できないとも考えております。そこで、私たちは、そうした組織を目指し、任意団体EnVisionを発展的に解消し、特定非営利活動法人EnVision環境保全事務所を設立することにいたしました。私たちの新たな決意は、趣旨書のサブタイトルでもある「〜空間・時間・人・情報をつなぐために〜」に込められています。


●「人と人、組織と組織をつなぐ」
 私たちは、行政、企業、大学等研究機関、市民団体、個人など多様な主体間のネットワーク形成に寄与します。様々な場面で障害となっている横方向の壁を、人と人同士の真摯で前向きな交流を力に取り除いていきます。また、大学等の研究機関で得られた成果やノウハウを行政担当者や市民に分かりやすく伝える「パイプ役」にもなります。特に、GISやGPS、リモートセンシングなどのIT技術の普及を促進することでこれらを推進していきます。

●「情報と情報をつなぐ」  
様々な課題に取り組むためには主体間の合意形成が必要ですが、そのためには自然科学的情報の共有化が欠かせません。動植物の位置情報や外来種の情報など共有されるべき情報の一元化を進め、蓄積・公開するための窓口を提供していきます。

●「地域と地球をつなぐ」
 地球規模の環境問題を身近に感じることはなかなか難しいことです。私たちは地球規模の情報を地域に、地域の情報を世界に、それぞれ分かりやすく発信します。また、国際的な環境保全活動にも積極的に参加・協力していきます。

●「過去と未来をつなぐ」
 「過去は未来を映す鏡」とも言われます。環境に関する過去の情報や現在までの履歴といった情報を科学的に分析し、現在および将来の環境政策に新たな方向性を提案します。

●「人と自然をつなぐ」
 自然環境の現況を把握するための調査・研究を行い、新しい環境保全対策や環境政策を提案します。特に北海道ではシカやヒグマなど大型哺乳類の適正管理が大きな課題となっており、それらに積極的に関わっていきます。また、将来を担う子供たちが生き生きと育つためには、自然に接し、学ぶことが大切だと考えています。これらを行える環境教育や子育て支援の機会を創出していくことも、人と自然をつなぐ事と考えています。

 以上の趣旨に基づき、ここに特定非営利活動法人EnVision環境保全事務所を設立いたします。

2004年5月14日

非営利特定法人EnVision環境保全事務所
設立代表者
金子 正美